キッチンカーの給水タンクは40L・80L・200Lのどれか|容量の決まり方
タンクの容量は車ではなくメニューで決まります
車を選ぶ前に決めたいのが、給水タンクと廃水タンクの容量です。出せるメニューと容量はつながっています。先に小さいタンクで車を作ると、出したいメニューが出せないことがあります。
国の基準の3区分
食品衛生法施行規則の別表第19には、自動車で調理をする場合の要件として3つの区分があります。
| 区分 | 1日の営業で供給し、廃水を保管できる量 |
|---|---|
| 簡易な営業 | 約40リットル |
| 比較的大量の水を要しない営業 | 約80リットル |
| 比較的大量の水を要する営業 | 約200リットル |
これは都道府県が条例を作るときの参酌基準です。各県の案内の説明はおおむね次の形です。
- 約40リットル:簡易な調理で単一品目。使い捨ての食器
- 約80リットル:大量の水を要しない2工程程度の調理や複数品目。使い捨ての食器
- 約200リットル:大量の水を要する調理や複数工程の調理。通常の食器も使える
ただし厚生労働省の調査では、タンクの容量について、取扱可能な食品の数や工程の考え方が異なると答えた例が6ありました。同じ容量でも、できることが地域で少し違うと考えてください。
関西広域連合の判定の流れ
関西広域連合の共通基準は、判定の流れがはっきりしています。大阪市の案内の図では、次の順に見ます。
- 調理の工程は3工程以上か → はいなら200L
- 200Lの一覧に当たる作業があるか → はいなら200L
- 1工程かつ単一品目か → いいえなら80L
- 80Lの一覧に当たる作業があるか → はいなら80L、いいえなら40L
200Lの一覧
- 通常の食器(使い捨てでない食器)を使う
- 食品を洗浄する(洗米を含む)
- 鮮魚介類の頭部除去、鱗取り、内臓除去、殻むきを行う
- 加熱前の食肉をカット、加工成形する
- 食品の水さらし、水冷をする
- 洗浄が必要な部品を複数持つ器具(飲食器と割ぽう具を除く)を洗浄する
80Lの一覧
- 生食用鮮魚介類を非加熱のまま提供する
- 野菜・果物(カット済みの市販品などを除く)を非加熱のまま提供する
- 食鳥卵を割卵し、非加熱のまま提供する
一時的・緊急的な洗浄は、すべての営業の種類で行えると案内されています。
工程に数えない作業
工程の数え方で結果が変わるので、ここが一番大事です。大阪市の案内では、たとえば次の作業は工程に数えません。
- 容器への盛り付け(生食用鮮魚介類、非加熱の野菜・果物・食鳥卵を組み合わせる場合を除く)
- 薬味やトッピングをのせる
- 調味料や粉類をかける
- 加熱調理する生地や衣の調製
- お湯を注ぐ(コーヒーの抽出を含む)
- 食品を加温する
- 開封する
- 器具でアイスクリーム類を容器に抽出する
全部の項目と判定は給水タンクの容量チェックで確かめられます。
品目の数え方
関西の基準では、1日の営業で、車内で行う調理の工程と調理器具がおおむね共通している最終提供品群を1品目と数えます。工程や器具が違えば別の品目です。
40Lの車には「1品目未満リスト」があります。市販の飲料を小分けしたもの、市販のアイスクリーム類を小分けしたものなどで、ほかの品目と合わせて提供するなら2つまで、リストのものだけなら4つまで提供できます。大阪市の案内の例では、揚げ物1品目に、リストのものを2つまで足して40Lで提供できます。
実際に多いのは200L
大阪府と和歌山県の連合基準の許可は、2025年12月末時点で455件ありました。内訳は40Lが31件、80Lが130件、200Lが294件です。この地域の件数で、全国の傾向とは限りません。
関西以外で車を作るとき
上の流れは関西の共通基準です。ほかの地域で営業するときは、メニューと調理の手順を書き出して、車を改修する前に保健所で確かめてください。都道府県ごとの案内に公式のページをまとめています。
出典
本ページの制度に関する記述は、以下の公的機関の資料を確認したうえで作成しています。 制度は改正されることがあるため、実務判断の際は必ず出典元の最新の内容をご確認ください。